底辺から抜け出すのは簡単ではなかった話
今回は今までの底辺エピソードを振り返る回です。
普段から漫画の方を読んでくれている読者からすると重複する内容が多くなっています。
2017年、底辺生活へ
忘れもしない33歳の夏、同棲相手と別れた。
彼は他に好きな人が出来たと言っていた。魅力的な人だったのだろう。
遅かれ早かれこうなる運命だったんだと思う。
それらが足りなかったのは受け入れるしかない
別れを受け入れたけど心の中はショックとパニックと絶望感やら怒りやらでグチャグチャだった。
食事は喉を通らないし、眠れないし、髪まで抜けてハゲが出来た!!!
当時は毎日のようにこんなことを考えていた。
たかが失恋、されど失恋。心のダメージは計り知れなかった。
別れの悲しみに加え自尊心まで傷つけられて心がえぐられる。
(失恋後に心理学の本を読んでいた時に知った)
そんな中、家族も職場の人も優しかった。
ボロボロの状態だったけどサポートしてくれた。
別れる相手との共同生活は地獄そのものだった。
賃貸物件の名義人は私だったから逃げるように去ることも出来ず・・・。
ボロアパート生活
前の賃貸契約をしていた不動産屋さんに事情を説明して物件を紹介してもらった。
賃料42000円(家賃39000円+管理費3000円)
間取りは2K、リフォーム済みだけど築年数はけっこういってるので隙間風があった。
良い物件を紹介してもらえました!
スーパーのパートで収入は手取り月9万程度。
不動産屋の担当者と良好な関係だったのが大きい。
健康状態:悪い
金銭状況:悪化
メンタル回復しないから健康状態も良くならない。負のループに入ってしまった。
落ちるところまで落ちた。
資本主義経済、転落するのは簡単だけど上がるのがとても難しい。
切り詰めた節約生活
月の手取り9万の生活。
家賃、光熱費、食費、医療費(持病)・・・
切り詰めても残る金額はわずか、自由に使えるお金はほとんどなかった。
消費=食費など生きる上で必要なお金
浪費=趣味、娯楽、嗜好品へのお金
投資=勉強、将来の利益に繋がるお金
ボロアパート生活をした時は秋だったので、まだ光熱費が高くなかった。
寒くなるにつれて増えていく光熱費・・・危機感を感じた。
冬に光熱費を削りすぎて、指が曲がらなくなるほど重度のしもやけになったこともあった。
②結婚相手を探す
③異業種へ転職する
年々体力は落ちていくし転勤も多い、続けられるのか不安。
なので①は迷ったけど却下。
しかし私の稼ぎは少なく、経済面を相手に依存することになってしまう。
こんな不良債権みたいなやつを誰が欲しがるのかと・・・。
仮に相手が居たとしても別れたらまた同じ状況に陥るので、問題解決にはならない。
なので②も却下。
未経験可の求人もあることはある。
学歴なし、スキル無し、年齢30過ぎ、半分終わってる状態だったがスキル取得はいくつになっても可能。
スーパーのパートだったので、時間はあった。
同棲時代から料理はしていたので自炊は得意だった。
同じものを毎日食べられる体質+小食。
節約生活に向いていたのかもしれない。
2018年、資格取得に向けて
底辺生活を始めた年の冬、本屋で資格取得コーナーへと足を運ぶ。
見たこともない資格が沢山あって一番難しい資格をとってやろうと意気込んでいたけど、テキストの分厚さ、書いてあることがわからなすぎて心が折れそうになった。
いろいろ迷ったけど法律系資格の入門的な宅建士を取ることにした。
定価のテキストは金銭的に厳しかったから2年前のテキストを古本屋で買い、勉強開始!!
ここでの出費は投資です。
これがまた難しくて全然頭に入らなかった!!!
しかも私の頭は絶望的に悪かった!
のしかかってくる底辺神を払うためには自分が強くなるしかなかった。
中古の法学本を買いそろえて、法律の勉強を本格的に始めた。
※1日5分しか勉強しない日もありました。テキストや問題を解く癖をつけてました。
ゆるーく続けてました!
勉強を続けるうちに勉強が楽しくなってきた。
宅建士の勉強と並行してFP(宅建士と試験範囲が似てる金融系資格)、行政書士(宅建士よりも難しい法律系資格)の勉強も始めた。
春にFP3級を受験して合格、流れでFP2級に挑むもギリギリで玉砕。
最初に取ると決めた宅建士も今のままでは危ないかもしれない。
試験はあれこれ手を出して受かるほど簡単ではない
それを身をもって知ることができた
底辺生活2年突入
ボロアパート生活になって1年が経っていた。
食費を削りすぎていたのと、試験に落ちて食欲があまりなかったことが重なって体調に異変が現れた。
勉強は過去問をひたすら回せば何とかなる!!
ずっと続けてきた宅建士の勉強、試験日が近づいてくる。
FP2級のように不合格は嫌なので、趣味の時間も勉強にあてて毎日のように過去問を回した。
しかし、栄養失調で体力が落ちていたせいか風邪をひいてしまった
直前に見直しをしていた法改正部分からの出題が多かった。
問題が難しい年は合格点が下がり、問題が簡単だと合格点が上がるシステム。
12月の合格発表で宅建士は合格点ギリギリで合格してました。
仕事中もニヤニヤが止まらなかった
〇FP3級合格 ×FP2級不合格 〇宅建士合格 ×行政書士不合格
試験に受かったことで自分に自信が持てるようになった。
私もやれば出来るって思えるようになった。
資格取得をしたことで、資格欄が空欄の履歴書を無くせるようになった。
※宅地建物取引士試験合格と記載できるようになる。
2019年、転職に向けて!
2019年の1月にFP2級のリベンジをした。(合格しました)
資格勉強のモチベーションは怒りです。
怒りは強いエネルギーの塊なので、プラスの方に作用させれば起爆剤になるのです!
辞める気でだったので断りました。
長く働いていたスーパーの仕事、有休も最大の40日まで溜まっていたので、お盆の時期が終わってから有休消化に入って辞めることになった。
8月末で仕事に行くのは最後、10月末までは有給消化!
2ヵ月自由に動けるし多分いける
取得した宅建士とFP2級の資格は転職に有利になるのか?
底辺生活も3年目に突入していた。
賃貸物件の更新もあり、生活が苦しすぎて親に助けを求めました。
助けを求めれば助けてくれる人が居たので、私は恵まれた環境でした。
転職活動
転職活動は失敗続きだった。
転職エージェントから門前払いをされたこともあったし、その後大手転職エージェントに登録できたけど、まず書類選考の段階で落ちまくる!!!
やはり、資格だけではダメなのか・・・
面接時の交通費が家計に大ダメージでした。
約2ヵ月の転職活動をするも内定ゼロで転職失敗!
30代半ばにもなると若いとも言えない微妙な年齢、企業も採用には慎重になるようだ。
書類が通らない!不採用、不採用、不採用!!
良い結果の出ない転職活動は辛いです。心も病んできます。
私の場合はスーパーの仕事を10年続けていたので、失業給付金は120日間分。
『たった2%』ではない。
増税をすることで商品の生産コストも上がるので値上げや価格据え置きでも質が下がったりすることがある。なので食品系は消費税が8%のままでも影響が少なからず出てくる。
ステルス値上げとも呼ばれている。
失業給付金生活になる前に親から生活費の支援がありました。
やってやる・・・やるしかない!!
職業訓練
職業訓練で選んだ学科はIT系。
パソコン中級者ぐらいを対象にしたクラスです。
HTMLやCSSの言語などは出来るけど、一般オフィスで使うようなワード、エクセルは使えない。
良い機会なので、全部出来るようになりたかった!
仕事をしていた当時より貰える額は少ないので、さらに苦しい生活がスタート。
国民年金も払えないので免除申請を行った。
役所には生活困窮者向けの相談窓口もある。
頼れる人がいなかったり、どうすればいいのかわからないほどに追い詰められているなら相談してみるのもありです。
職業訓練の期間は3ヵ月間。
毎日真面目に通いました。無遅刻、無欠席、無早退!
時には居残りをして勉強をしていました。
スキルを証明する為にワード上級、エクセル上級を制覇してMOSマスターを取得。
エクセルは罫線の引き方すらわからなかったのに、高度な関数が使えるようになったり簡単なマクロが組めるレベルまで成長できました。パワーポイントでアニメも作れるようになった。
2020年 不動産業界へ・・・
2020年1月で職業訓練が修了するので、ハローワークの担当者に求人を回してほしいお願いしました。
修了式の直前に魅力的な求人が届いた。
過去に取得した宅建士とパソコンスキルが活かせる不動産事務の仕事。
翌日には採用が決まってしまいました!
嘘のような本当の話。
こんなレアケースもありますよってことで、参考にならないけど記事で残しておきます。
ちょうど会社を立ち上げて求人を出した(タイミング)
社長と出身校が同じだった(偶然の運)
時期が少しでも違ったら採用されなかったし、学校が違ってたら会話も弾まず不採用だったかもしれない。
その後、コロナ禍とか、なんだかんだありましたけど正社員採用になり、底辺生活が終わりになりました。
さらば底辺神!!!
今冬はしもやけゼロでしたー🙂
これが人並みの生活💜— 式条梨々子 (@ririkoshikijyou) March 11, 2021
長かった底辺生活
私は逆境になるほどにやる気が出てくるタイプです。
それでも何度もくじけそうになった。
極貧生活から抜け出すまでに2年半近くかかりました。
一人の力ではどうにもならないこともありました。
底辺スパイラルから抜け出すのは簡単ではありませんでした。
全然トントン拍子じゃなかったし、失敗も沢山した。(トントン拍子は最後の面接ぐらい)
理想と現実のギャップに苦しんだこともあった。
生活苦の環境に居ると、手を差し伸べてくれる優しい人の存在に出会う。
反対に、攻撃的な人も居ました。「努力が足りない」だの「自己責任」だの・・・
ずっと不景気だし、貧富の格差も開いているし、余裕のない人が多いと思う。
余裕のない人は攻撃的な人になってしまう。攻撃的な人が増えると生きづらいより世の中になる。
努力でもどうにもならない環境になったり、そもそも頑張る気力すら残ってない人も居る。
そんな風に、希望を失ってしまうこともあるかもしれない。
この世に希望が無いのなら・・・私が希望になればいい!!
そんなカッコイイこと言いたいから、極貧生活も失敗談も全部書くよ。
振り返ってみると私の場合は資格取得が就職に影響したのが大きかった。
これは、勉強嫌いで頭も悪かったけどダメな自分を変えたくて行動した結果でした。
過去の面接では資格があることではなく、在職中に独学で資格勉強をしたことが評価された。
資格試験はギリギリ合格だったから運もあったと思う。
良いほうに転ぶときもあるし、悪いほうに転ぶときもある・・・これが運命。
苦手だからといろんなことから逃げてたけど、やればそれなりの結果は出せた。
自分を変えることが出来るのは自分!!
出来ない理由を探して言い訳していた自分にさよならです。
底辺生活を終えて
地獄のような極貧生活、抜け出して幸福度は増えるはずなんだけど・・・。
底辺時代の幸福度と今の幸福度だと底辺時代の方が幸福度高かったかもしれない😑
今は生活に余裕が出たけど時間の自由が無く、仕事のストレスも半端ない😣底辺神・・・あいつはそこまで悪いやつじゃないのかもしれない pic.twitter.com/TOcy6ogA0e
— 式条梨々子 (@ririkoshikijyou) October 20, 2020
今までの人生で大きく成長したと感じるのは底辺生活時代の2年半でした。
思い通りにならないのが人生だから、また何らかの原因で底辺に転落するかもしれない。
でも、また成長できるのだとしたら悪くないかもね。
過去の自分が出来たなら未来の自分も出来るはず!!
底辺神のその後